この記事の目次
2021年秋・冬で申請できるホームページ制作に使える補助金・助成金
2021年秋冬に申請して、ホームページに利用できる補助金・助成金を紹介します。
・小規模事業者持続化補助金(第7回受付締切)
・IT導入補助金(4次締切分)
・事業再構築補助金(第4回公募/時期は公表待ち)
・支援)第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊
それぞれの概要・補助金対象・補助金額・スケジュール・注意事項について簡単に紹介します。
過去の記事で「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」「事業再構築補助金」について掲載しています。
詳しく知りたい方は過去記事も参考にしてみてください。
小規模事業者持続化補助金(第7回受付締切)
概要:小規模事業者持続化補助金
『小規模事業者持続化補助金』は“小規模事業者自らが自社の経営を見つめ直し、経営計画を作成した上で行う販路開拓の取組を支援する補助金事業”と定義されています。
補助の対象となる事業は、生産性向上を前提とする「販路開拓」「業務効率化」と定めがあり、その前提を満たせば「ホームページ制作」「広告掲載」「チラシ作成」などに利用することが可能です。
多岐にわたり利用できる補助金で、ホームページに関連して利用できる例を挙げておきます。
- ホームページの制作
- ホームページのリニューアル
- ECサイト構築
- システム開発1(独自システム/以下、システム=CMSと表記)
- システム開発2(オープンソースCMS:Wordpressなど)
- 検索エンジン対策(SEO)
- WEB広告/プロモーション
- WEBコンサルティング
ご検討の事業と照らし合わせてみてください。
いかがでしょう。活用できそうな項目があるのではないでしょうか。
補助金対象/補助金額:小規模事業者持続化補助金
補助金対象
補助金の対象者は、「商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいる「小規模事業者」及び、一定の要件を満たした特定非営利活動法人」とされております。以下のとおりです。
- 会社および会社に準ずる営利法人
(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合) - 個人事業主(商工業者であること)
- 一定の要件を満たした特定非営利活動法人
※要件:法人税法上の収益事業(法人税法施行令第5条に規定される34事業)を行っていること/認定特定非営利活動法人でないこと
補助金額
補助率 | 補助上限額 |
---|---|
補助対象経費の2/3以内 | 500,000円 |
スケジュール:小規模事業者持続化補助金
2021年10月1日(金)に第6回受付が終了しました。次回第7回は以下の予定です。
第7回受付締切
申請締切(予定) | 採択結果 | 実施期間 |
---|---|---|
2022年2月4日 | ※現在未定(調整中) | 交付決定通知受領後から 2022年11月30日まで |
補足・注意事項:小規模事業者持続化補助金
オフィシャルホームページでは、小規模事業者持続化補助金第7回目受付に向けて公募要領が改訂されました。
改定された公募要領「第13版」はホームページにて公開されておりますので必ずご確認ください。
- 『賃上げ加点』は第6回締切までで終了とのことです。
- 『賃金引上げ枠』として新たな枠を設けて採択を行うようです。
(実施できない場合は原則補助金の全額返還が発声するので注意)
ホームページのリニューアルや新規制作などに利用しやすい補助金です。
申請には事業計画などを作成・提出する必要があります。管轄地域の商工会議所(商工会)の専門家に相談しながら、目標達成ができる事業計画の作成を進めましょう。
IT導入補助金(4次締切分)
概要:IT導入補助金
通常枠(A・B類型)
IT導入補助金:通常枠(A・B類型)は、『IT導入補助金が申請・登録を認めたIT導入ツールの導入により、自社の課題解決や業務効率化・売上アップなどの経営力向上・強化を図ることを目的とした補助金』です。
中小企業・小規模事業者が自社の強み・弱みを分析し把握した経営課題や、また需要にマッチするIT導入ツールの導入を支援します。
IT導入補助金は、小規模事業者持続化補助金とは異なり、通常のホームページ制作には利用できません。
以下に該当する「ITツール」が利用可能です。
- 労働生産性向上に資する「ソフトウェア」
- 労働生産性向上に資する「オプション」
- 労働生産性向上に資する「役務」
ITツールとホームページが関連するところで、以下のような事例が対象として挙げられます。
- ECショップ、兼 販売管理ツール
- 複数の宿泊予約サイトの一元管理ツール
低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)
IT導入補助金:低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)は、新型コロナウイルス感染症の影響がある状況において、その状況に対応したビジネスモデル転換に向けて、労働生産性の向上とともに感染リスクの低減(対人接触の機会を減らす業務形態への移行)・非対面化に取り組む中⼩企業・小規模事業者等に対して『通常枠(A・B類型)』よりも補助率を引き上げて優先的に支援する枠となります。
補助金対象/補助金額:IT導入補助金
補助金対象
中小企業(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)、小規模事業者(商業・サービス業[宿泊業・娯楽業除く]、サービス業のうち宿泊業・娯楽業、製造業その他)が対象となります。
それぞれ業種により、中小企業は「資本金」「従業員数(常勤)」、小規模事業者は「従業員数(常勤)」 に定めがあるのでオフィシャルホームページよりご確認ください。
補助金額
補助率 | 補助上限額/下限額 | |
---|---|---|
通常枠:A類型 | 1/2以内 | 300,000円~1,500,000円以下 |
通常枠:B類型 | 1/2以内 | 1.500,000円~4,500,000円以下 |
特別枠:C類型 | 2/3以内 | 300,000円~4,500,000円以下 |
特別枠:D類型 | 2/3以内 | 300,000円~1,500,000円以下 |
スケジュール:IT導入補助金
2021年9月30日(木)に第3次受付が終了しました。次回第4次は以下の予定です。
締切日 | 交付決定日(予定) | 事業実施期間(予定) | 事業実施報告期間(予定) |
---|---|---|---|
2021年11月17日 | 2021年12月15日 | 交付決定日以降~ 2022年6月30日 | 交付決定日以降~ 2022年6月30日 |
補足・注意事項:IT導入補助金
通常枠(A・B類型)、 低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)の4種それぞれに要件が設定されておりますので、詳細はオフィシャルホームページからご確認ください。
また、前年度に通常枠(A・B類型)に申請、もしくは利用されていた方も、今年度版は制度等が変わっておりますので、必ず目を通すようにしましょう。
企業の抱える課題と、利用できるITツールがマッチしていることが重要です。
多様なITツールがオフィシャルホームページから探せるので、解決したい経営課題がある場合は是非覗いてみてください。
事業再構築補助金(第4回公募/時期は公表待ち)
概要:事業再構築補助金
『事業再構築補助金』は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、サービス・商品の需要や売り上げの回復が期待できない中、「ポストコロナ/ウィズコロナ時代」における経済社会の変化に対応するための事業再構築を支援する補助金です。
具体的には「新分野展開」「事業転換」「業種転換」「業態転換、又は事業再編」などの、企業の思い切った事業再構築に意欲をもつ中小企業等の挑戦を支援するものになります。
『事業再構築補助金』の詳細は過去記事にまとめておりますので、そちらでもご覧いただけます。
申請には多くの諸条件があり、それらも掲載しております。
補助金対象/補助金額:事業再構築補助金
補助金対象
- 日本国内に本社を有する、中小企業者
- 日本国内に本社を有する、中堅企業
補助金額
中小企業 | 従業員数 | 補助額 | 補助率 |
---|---|---|---|
通常枠(1) | 20人以下 | 100万円~4,000万円 | 2/3(6,000万円超は1/2) |
通常枠(2) | 21〜50人 | 100万円~6,000万円 | 2/3(6,000万円超は1/2) |
通常枠(3) | 51人以上 | 100万円~8,000万円 | 2/3(6,000万円超は1/2) |
卒業枠 | ー | 6,000万円超~1億円 | 2/3 |
中堅企業 | 従業員数 | 補助額 | 補助率 |
---|---|---|---|
通常枠(1) | 20人以下 | 100万円~4,000万円 | 1/2(4,000万円超は1/3) |
通常枠(2) | 21〜50人 | 100万円~6,000万円 | 1/2(4,000万円超は1/3) |
通常枠(3) | 51人以上 | 100万円~8,000万円 | 1/2(4,000万円超は1/3) |
卒業枠 | ー | 8,000万円超~1億円 | 1/2 |
補助金額(緊急事態宣言特別枠)
緊急事態宣言により深刻な影響を受け、早急に事業再構築が必要な中小企業・中堅企業については、さらに補助率の高い「緊急事態宣言特別枠」が用意されています。「特別枠」は、優先的に審査され、不採択となって通常枠での再審査が可能なので、条件を満たす場合はこちらから申請も良いと思います。
(対象となる事業者)
通常枠の申請要件を満たし、且つ、緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、令和3年1月~8月のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している事業者のこと。
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
---|---|---|
5人以下 | 100万円~500万円 | 中小企業:3/4 中堅企業:2/3 |
6人~20人 | 100万円~1,000万円 | 中小企業:3/4 中堅企業:2/3 |
21人以上 | 100万円~1,500万円 | 中小企業:3/4 中堅企業:2/3 |
最低賃金枠
最低賃金の引き上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に状況が厳しい中小企業・中堅企業を対象とした「最低賃金枠」が設けられています。
『最低賃金枠』は、加点措置を行われ、緊急事態宣言特別枠に比べて採択率が優遇されています。
(対象となる事業者)
通常の申請要件に追加して「2020年10月から2021年6月の間で、3か月以上最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いる」「2020年4月以降のいずれかの月の売り上げが対前年または、前々年の同月比で30%以上減少している」を満たしている場合、申請可能です。
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
---|---|---|
5人以下 | 100万円~500万円 | 中小企業:3/4 中堅企業:2/3 |
6人~20人 | 100万円~1,000万円 | 中小企業:3/4 中堅企業:2/3 |
21人以上 | 100万円~1,500万円 | 中小企業:3/4 中堅企業:2/3 |
大規模賃金引上枠
多くの従業員を雇用しながら、継続的な賃金引き上げに取り組むとともに、従業員を増やして生産性を向上させる中小企業・中堅企業を対象とした「大規模賃金引上枠」を新設されました。
(対象となる事業者)
通常の申請要件に追加して「補助事業実施期間終了時点を含む、事業年度から3~5年の事業計画期間終了までの間、事業場内最低賃金を年額45円以上の水準で引き上げる」「補助事業実施期間終了時点を含む、事業年度から3~5年の事業計画期間終了までの間、従業員数を年率平均1.5%以上(初年度は1.0%以上)増員させる」を満たせる場合、申請可能です。
※150社限定
補助対象者 | 補助額 | 補助率 |
---|---|---|
従業員数101人以上の 中小・中堅企業 | 8,000万円超~1億円 | 中小企業:2/3(6,000万円超は1/2) 中堅企業:1/2(4,000万円超は1/3) |
スケジュール:事業再構築補助金
2021年9月21日(火)に第3回公募の受付が終了しました。
次回第4回公募時期は未定ですが、10月中に公募開始、12月中旬にかけての締切が予定されております。公募の際にはオフィシャルホームページ上で情報公開されますので定期的にチェックしてみてください。
補足:事業再構築補助金
オフィシャルホームページには、『採択事例紹介』が多く掲載されています。
また、実際に採択された企業の事業計画書も確認できるので是非覗いてみてください。
ポストコロナ時代、事業転換や、事業そのものを再構築する企業はぜひ利用したい補助金です。多様な枠が用意されておりますので、複数回の申請・採択チャンスがあるので利用しましょう。
支援)第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊
概要:第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊
『第Ⅱ期 中小企業デジタル化応援隊事業』は、全国を対象に、中小企業等・小規模事業者のさまざまな経営課題を解決する一助として、 デジタル化・IT活用の専門的なサポートを充実させるため、フリーランスや兼業・副業人材等を含めたIT専門家を 「第Ⅱ期 中小企業デジタル化応援隊」として選定し、その活動を支援している取り組みです。
中小企業・小規模事業者の以下のような悩みを、登録のIT専門家が解決に導きます。
- 「デジタル化やIT活用といってもどこから手を付ければ良いのかわからない」
- 「テレワーク・オンライン会議導入を検討しているがなかなか前に進まない」
- 「ECサイト構築で専門家からのアドバイスが欲しい」
登録のIT専門家は、中小企業診断士を始め、指定の範囲の資格保有者、技能検定合格者となりますので、安心して相談することができます。
対象業務/補助金対象/フロー:第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊
対象業務
前述の補助金とは異なり、制作するコンテンツに対しての補助金ではなく『活動支援』になりますので、補助の対象業務がコンテンツではありません。あくまでデジタル化関連のコンサルティング業務が対象となります。
以下のような業務が対象となります。
- デジタル化課題の分析・把握・検討
- IT導入に向けた支援
(例えば、テレワーク/Web会議/ECサイト/キャッシュレス決済/セキュリティ強化 等)
※コンテンツ制作やデザイン等の請負契約は対象外となります。
補助金対象
全国の中小企業、小規模事業者が対象となります。
それぞれ業種分類と、資本金・従業員数などの定義が示されておりますので詳細についてはオフィシャルホームページをご覧ください。
フロー
以下の流れで進みます。
- 『第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊』事業への登録申請/完了
- 相談案件の登録(支援提供パッケージの選択等)
- IT専門家とのマッチング
- 支援計画の作成
- 支援開始
当該事業の各種期限:第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊
中小企業・小規模事業者の登録受付の期限
- 2021年11月1日(月)まで
※事務局が用意している専用システムへの登録を終了期限
中小企業・小規模事業者とIT専門家による支援計画に関する契約締結の期限
- 2021年12月17日(金)まで
※専用システムでの中小企業・小規模事業者/IT専門家双方による契約締結完了期限
補足:第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊
ここで紹介している『第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊』の内容は、概要の一部になります。
詳細については、支援事例など含めてオフィシャルホームページで案内されておりますので、そちらからご覧ください。
補助金ではありませんが、全国で使える支援として企業が大いに活用できる事業です。ご利用には登録が必要となりますので、検討されいてる方は早めの手続を行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
『小規模事業者持続化補助金』、『IT導入補助金』、『事業再構築補助金』は、目的やアプローチは異なりますが、ホームページ制作に利用することが可能です。(補助対象事業の一部としての扱い含む)
また、『第Ⅱ期中小企業デジタル化応援隊』は補助金ではなく支援事業という形ですが、各専門のコンサルタントに相談ができ、デジタル環境を整えることが可能です。
皆さまの抱える課題解決や目標達成を叶える補助金・制度をうまく活用していきましょう。
今後も継続してアップデートされる補助金情報を定期的に更新してまいります。