「小規模事業者持続化補助金」第6回の終了
2021年12月22日に「小規模事業者持続化補助金」第6回の採択結果の公表が行われました。
申請されていた皆さまの結果はいかがでしたでしょうか。
残念ながら採択されなかった方も、準備ができず申請が間に合わなかった方も、
まだチャンスがあります。
小規模事業者持続化補助金は、予定ではあと2回、第7回と第8回への申請することができます。
以降のスケジュール
予定しているスケジュールは以下のとおりです。
第7回 | 第8回 | |
---|---|---|
申請書類一式の送付締切 | 2022年2月4日(金) 【郵送:締切日当日消印有効】 | ※未定(今後掲載予定) |
採択結果公表 | ※調整中 | ※未定(今後掲載予定) |
補助事業の実施期間 | 交付決定通知受領後から 2022年11月30日(水)まで | ※未定(今後掲載予定) |
第8回は全て未定ですが、第7回はもう締切がすぐ来ますね。
採択結果公表時期は調整中となっていますが、
おそらく2022年4月中、ゴールデンウィーク前には発表されると予想しています。
採択されなかった方、これから申請予定の方は
早めに商工会/商工会議所(以下、商工会)に申請を前提に相談されることをおすすめします。
なぜなら目指すべきは未定の第8回ではなく、直近の第7回だからです。
なぜ、第7回申請を目指すのか
第7回申請をおすすめする理由は2つあります。
①枠には限りがある
「小規模事業者持続化補助金」に限らずですが、補助金事業には予算の上限があります。
回を追う毎に採択者が増えていきますので、当然後ろの回に行けば行くほど、狭き門となるようです。
つまり少しでも前の回の申請することは採択率を上げることに繋がります。
故に、残り2回ではあるものの第8回ではなく第7回の申請をおすすめします。
②申請チャンスの回数
第7回に申請しても必ずしも望む結果が得られるわけではありませんが、
第7回で採択されなかった場合に、計画を見直して第8回に申請することができます。
すでに残2回となっているので同じ計画を提出しても期待は薄いものでしょうが、
計画の見直しと、商工会への相談を改めてすることにより
よりブラッシュアップされた申請が出来れば最後のチャンスを物にできるかもしれません。
ここで重要なのは「計画の見直し」です。
狭き門ですから、商工会の審査を通す見込のある計画にしなくてはなりません。
審査基準まではわかりませんが、私は「小規模事業者持続化補助金」に限らず
補助金・助成金を利用したホームページ制作やリニューアルをさせていただいており、
採択された事例、採択されなかった事例を見てきましたのでコツやポイントを書いてみようと思います。
採択されるために押さえたいポイント
※ご注意
こちらに記載の内容は、小規模事業者持続化補助金の採択を保証するものではありません。
過去の事例から、押さえておいたほうが良いポイントを掲載しております。
参考程度にご連絡ださい。
この記事では、ホームページの制作というプロジェクトに絞って記載します。
2021年に携わった最新版の採択結果(第6回まで)も踏まえて、
押さえたいポイントは以下のとおりです。
- 補助金概要の再確認
- 補助金の目的に一致する計画であるか
- 自社に取って販路拡大に繋がる取り組みであるか
- 申請者にとって新たな取り組みかどうか
- 他申請者と比較してどれほど魅力的なのか
1つずつ確認していきましょう。
補助金概要の再確認
もう残すところ2回です。
過去採択されなかった方も、これからの方も、補助金概要を改めてしっかりと確認してください。
補助金の目的を理解し、それに合った申請が採択の大前提となります。
オフィシャルサイトには以下の通り記載されています。
・小規模事業者および一定要件を満たす特定非営利活動法人(以下「小規模事業者等」という。)が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。
※小規模事業者持続化補助金HPより引用
・本補助金事業は、持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者等の地道な販路開拓等の取組や、あわせて行う業務効率化の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。
申請しようとしている事業計画は、概要に沿っていますか?
概要に沿っていることがスタートラインなので、穴があくほどに熟読が必要です。
詳細は以下より確認することができます。
補助金の目的に一致する計画であるか
目的に一致している計画でないと間違いなく採択はされません。
小規模事業者持続化補助金は、商工会の助言等を受けられますので申請までの過程で是正されて行くでしょうが、申請者が理解していればより良い事業計画ができますので、前述の概要を理解しましょう。
概要には次のように記載されています。
採択の可否を決める基礎審査は、
- 必要な提出書類がすべて提出されているか
- 公募要領に定めた各要件に合致しているか など
更には
- 経営計画の適切性
- 補助事業計画の有効性など
上記の観点から審査するとあります。
心して計画を立てましょう。
自社に取って販路拡大に繋がる取り組みであるか&申請者にとって新たな取り組みか
客観的に評価した時に、夢物語ではなく現実的な販路拡大に繋がる事業計画であるかどうかは
シビアに見られるようです。
「経営計画の適切性」「補助事業計画の有効性」に該当する評価ポイントです。
抽象的な要素を含む事業計画よりも、
計画性が高く、見込みがあると評価してもらいたいところです。
また、傾向としてですが
これまでの事業計画の延長線上にあるような計画よりも
新たな切り口の取り組みや事業計画のほうが採択率が高いように感じます。
例えば、
「販路拡大を目的としたこれまで展開していないECサイトを立ち上げる」
などは採択率が高いように感じられます。
市場調査などは必要ですが、
新規性、販路拡大の可能性を感じることのできる計画の1例です。
過去には「HPが古くなったのでリニューアルをして潜在顧客にリーチして
新規顧客を獲得する土台を作る」といった申請も採択を受けることが多かったのですが
回を重ねるとそれだけでは弱いと判断されることも少なくないようです。
HPのリニューアルだとしても、補助金概要に沿った
- 事業計画の目的
- 新規性
- 販路拡大の可能性(潜在顧客獲得の期待値)
などが大事になるでしょう。
他申請者と比較してどれほど魅力的なのか
HPのリニューアルは、申請内容として多くあるようです。
以前は『IT導入補助金』もHPリニューアルに使えたのですが、
現在は、使えるものの限定的になりました。
広くHPのリニューアル・新規制作に使える補助金は
各自治体の助成金や小規模事業者持続化補助金、その他少額の助成金などが一般的で、
補助額が総体的に多い小規模事業者持続化補助金は人気があります。
各補助金ともに申請数が多く競合が多いので、やはり最終的には評価が近ければ比較され結果が左右されるでしょう。
必ずしも『目新しいこと』である必要はありませんし、
そんな簡単にみつもあるものではありませんが、
申請する事業計画がより魅力的で期待値の高い計画であることは訴求しなくてはなりません。
市場調査で潜在顧客の多さを、競合調査で期待値の高さを、
自社の想いの訴求で可能性を提示する必要があるでしょう。
最後に
冒頭にも記載しましたが、今年度の「小規模事業者持続化補助金」の申請も残すところあと2回のみです。採択を受けるために、しっかりじっくりと吟味の上、悔いのない申請になるように準備しましょう。
※過去記事は掲載当時の記事内容となります。