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※なお、このコラムではサーバーとドメインの基礎を理解していただくことを目的にしているため、一部実際の仕組みとは異なる内容で説明している部分もありますがご了承ください。
詳しい解説は今後追加するコラムでご案内します。
この記事の目次
サーバーとは
それでは初めにサーバーとは何か説明します。
サーバーを簡単に説明すると入れ物です。同じような言葉でビールサーバーもありますよね?それと同じように何かを蓄える(格納する)入れ物と考えてもらえると分かりやすいかと思います。
よくサーバーを説明する際に「インターネット上の“土地”」と例えられることがあります。ホームページで使うサーバーはWebを格納するのでWebサーバーと言い、それらにはいくつかの種類があります。
共有レンタルサーバー
最も多く使われているのがこの共有レンタルサーバーです。共有レンタルサーバーはそれを提供するサーバー会社が、1つの大きなサーバーを複数人に領域を分割して貸すため、共有サーバーともよばれます。
値段が安く、契約すればすぐに使えるという特長があります。また、サーバー自体の仕組みを理解していなくても、ホームページを格納する管理画面が比較的分かりやすいため、利用しやすいサーバーになります。
特長
- 値段が比較的安い(各社が提供しているプランによって変わります)
- 契約すればすぐに使える
- サーバーの仕組みがわからなくても使用できる
※共有レンタルサーバーはサーバー自体の種類ではなくサービスの総称です。サーバー会社が所有するサーバーの一部の領域を複数のユーザーに月や年単位で貸し出すサービスです。
一般的な企業サイトやサービス又は商品の紹介サイトでは、共有レンタルサーバーで十分なケースがほとんどです。利用するサーバー会社のプランにより扱えるデータ量などに違いがありますので、ホームページを公開した際のPV数などを考慮し選ぶとよいでしょう。
専用サーバー
専用サーバーは共有レンタルサーバーのように1つのサーバーを複数人(複数社)で使用するのではなく、1人(1社又は1団体)が1台のサーバーを使用できるサービスです。
共有レンタルサーバーの場合、自分以外の領域で不具合が発生すると、自社のサイトも見れなくなるということがありますが、専用サーバーではそのようなリスクがありません。
また、サーバーを自由に設定できるという特長もあります。例えば、会員制のサイトを運用したい場合、情報の漏洩が心配ですよね?そのリスクを減らすため、セキュリティの機能をより強固なものにしたり、定期的なログ解析を自社で行ったりと、自由にサーバーを設定し管理することができます。
特長
- 安定して運用できる
- 自由にサーバーをカスタマイズできる
- 運用には一定の知識が求められる
※専用サーバーも共有レンタルサーバー同様、サービス形態の総称です。こちらもサーバー会社と契約して月又は年単位で使用料を支払うケースがほとんど。
専用サーバーを使ったサイトを運用する上では、自社でメンテナンスやセキュリティ監視等、サーバー管理が必要になる場合もあります。
専用サーバーは個人情報を取り扱う会員サイトを運用する際に使用するケースが多いサーバーです。
専用サーバーを使用する場合、構築から運用まで専門的なノウハウが必要になりますので、ホームページ制作とは別に、専門の運用会社に監視やメンテナンスを依頼することになります。
それ以外のサーバー
ここまで説明した共有レンタルサーバーと専用サーバー以外にも大企業向けの仮想サーバーや、ECサイト又は動画配信サイトなど高負荷のサイト向けのクラウドサーバーなどがあります。
ドメインとは
次にドメインについて説明します。Webサーバーをインターネット上での土地だとすると、ドメインはその所在地を示す住所です。
サーバーを契約するとIPアドレスという数字を羅列にしたものがもらえます。IPアドレスはいわば座標のようなもので、パット見どこを指しているのか全くわかりません。ドメインはそれを文字化したものです。
当社のIPアドレス(座標)とドメイン(住所)を例にするとこんな感じです。
IPアドレス(座標) | ドメイン(住所) |
---|---|
123.***.*** | smt-net.co.jp |
数字の羅列 | IPアドレスを文字化したもの |
smt-netは社名とサービスを表します。この部分は自分で自由に決めることができます。その後ろにつく.co.jpはドメインの種類で.comや.jpなどたくさんの種類があります。
実はそれらにはそれぞれに意味があることを知っていますか?
ドメインの種類
ではドメインの種類とその意味について説明しますね。
分野別トップレベルドメイン(gTLD)
gTLD | 主な用途 | 登録要件 |
---|---|---|
com | 商業 | 世界中の誰でも登録出来る |
net | ネットワーク関連 | 世界中の誰でも登録出来る |
org | 非営利組織 | 世界中の誰でも登録出来る |
国コードトップレベルドメイン(ccTLD)
ドメイン | 国 | 備考 |
---|---|---|
.jp | 日本 | 日本レジストリサービス(JPRS)にて管理される日本のドメイン .jpの取得は日本に住所を有する団体/組織/個人に限られる |
属性型JPドメイン
ドメイン | 備考 |
---|---|
.co.jp | 日本国内で登記を行っている会社が登録出来る |
.or.jp | 財団法人・社団法人・医療法人・特定非営利活動法人などが登録出来る |
.ac.jp | 高等教育機関や学校法人が登録出来る |
.go.jp | 政府機関や各省庁所管、研究所が登録出来るドメイン |
ドメインの種類は企業への信頼性を高める役割もあります。中でも.co.jpや.or.jpはドメインを発行するJPRSという会社が、実在する企業であることを確認した上で発行します。そのためエンドユーザーに安全なサイトというイメージを与えることができます。
更にドメインの種類によって利用する際の費用が異なりますのでドメインを検討する際はそれらの利用料も比較するとよいかと思います。
また、契約するドメインサービスの提供元(サーバ会社など)によって、サービス内容が異なるため、同じ種類のドメインでも料金が変わります。
ドメインの使い分け
次にドメインの使い分けについて説明しますね。ドメインを使用する上で、代表となる独自ドメインとそれを複製し少し文字列を追加して使用する、サブドメインというものがあります。
サブドメインとマルチドメイン
独自ドメインは主にメインサイトに使用し、サブドメインはメインサイトから派生したサービスサイトや、商品サイトなどで使用するケースが多いです。
独自ドメイン | サブドメイン (使用例) |
---|---|
smt-net.co.jp | seo.smt-net.co.jp |
メインサイト用の独自ドメイン | SEO対策を訴求する特設サイト用に独自ドメインを派生させたサブドメイン ※展開する内容の文字列(seo)を独自ドメインの前につけて、関連するサイトとして使用 |
サブドメインはサーバー会社にもよりますが、独自ドメインを契約すると無料で発行できます。
マルチドメイン
また、独自ドメインとサブドメイン以外にマルチドメインというものがあります。1つのサーバーでドメインを複数使用する場合、初めに契約する独自ドメインが主契約ドメインになります。その後に同じドメインの契約プラン内で追加するドメインをマルチドメインといいます。
マルチドメインはサブドメインとは違い、独自ドメインの文字列を引き継がず、独自の文字列で取得、使用することができます。
SEO対策上、ドメインの種類(.comや.co.jpなど)や使い分け(独自ドメイン・サブドメイン・マルチドメイン)のどれを使っても、表示順位に影響しないと言われています。
ですがドメインの運用を一度開始すると、Googleなどの検索エンジンはもちろん、エンドユーザーに認識されます。そうすると安易に変更するとができなくなりますし、仮に変更してしまうとゼロからのスタートになってしまいますので、ドメインを設定する際は十分に検討して取得することをおすすめします。
おすすめのサーバー会社
ここまでサーバーとドメインについて説明してきましたが、実際に「どのサーバー会社と契約したらいいんだろう?」と悩んでいる方も多いかと思います。
そこで利用される機会の多い4つのサーバー会社をご紹介します。
ロリポップ!レンタルサーバー
低価格が売りの共有レンタルサーバーです。月額200円のライトプラン以上を契約すれば独自ドメインを無料で取得することも可能。
※独自ドメインを無料で利用するには条件がありますので下記公式サイトにてご確認ください。
画像引用元・ロリポップレンタルサーバー公式サイト:https://www.sakura.ad.jp/
低コストなことから、個人ブログなどで利用されているケースが多いサーバーです。レンタルサーバーに含まれるメールサービスに不安定な印象があるので、長期間運用する企業サイトであれば、次にご案内するさくらインターネット以下のサーバーをご検討いただくとよいかと思います。
さくらインターネット
共有レンタルサーバーのシェアは国内トップクラス。リーズナブルなプランからでもほとんどの中小企業のサイトで必要十分な機能が備わっている、コストパフォーマンスの高いサーバー会社です。
ドメインも取得も可能です。
画像引用元・さくらインターネット公式サイト:https://www.sakura.ad.jp/
ドメイン料金一覧:https://domain.sakura.ad.jp/
さくらインターネットはリーズナブルな価格帯で法人サイトから一般ブログなどでも多く利用されています。
サポートの対応はCPIに比べると正直劣る印象があります。ですが、サポートに問い合わせする機会も少ないので、通常運用する上ではそこまで支障は無いのかなと思います。
CPI
KDDIが提供するホスティング専門ブランドです。
共有レンタルサーバーや専用サーバーはもちろん、専用サーバーでも利用しやすいよう運用サポート(監視やメンテナンス)がセットになったマネージド専用サーバーというサービスもあり、お客様の用途に合わせたサーバープランを提案してくれます。
共有レンタルサーバーも2020年の夏にサービス内容がバージョンアップして、より多くのニーズに対応出来るようになりました。もちろんドメインの取得も可能です。
画像引用元・CPI公式サイト:https://www.cpi.ad.jp/
ドメイン料金一覧:https://www.cpi.ad.jp/domain/
CPIはサポートがしっかりと対応してくれる印象があります。問い合わせの回答も比較的早いので、ストレスなく利用できるかと思います。
また、CPIを契約するとインターネット上で業務管理出来るグループウェア、iQube+を無料で利用できることが地味に魅力的です。スケジュール管理や日報、掲示板などの機能が搭載されていて、それを使用するただけでもCPIを選ぶ価値があるかもしれませんね。
XSERVERレンタルサーバー
データベースを無制限で利用できCMS(コンテンツマーケティングシステム)の拡張もしやすいサーバーです。また、セキュリティーサービスも充実しているため、コスト面と機能面から見るとバランスの良いサーバーと言えます。こちらもドメインの取得が可能です。
画像引用元・CPI公式サイト:https://www.xserver.ne.jp/
ドメイン料金一覧:https://www.xserver.ne.jp/price/price_domain.php
バックアップ機能としてサイトデータを誤って削除してしまった際に復元でき、更にメールデータも同様に一定期間バックアップされるので、ビジネス用に適したサービスかと思います。
まとめ
ここまでの説明である程度、サーバーとドメインの基礎知識をご理解いただけたかと思いますがいかがだったでしょうか?
実際にご自分がサーバー会社と契約しようとなった場合、迷われることもあるかと思います。共有レンタルサーバーの場合、多くのサーバー会社が2週間程度の無料お試し期間を設けていますので、まずは実際に登録し使用してみると良いでしょう。
もちろん当社でもサーバーやドメインのご案内もしておりますのでお気軽にご相談ください。お客様のご要望に応じて適切な運用方法をご案内いたします。