近年利用ユーザー数が急増している「Tiktok(ティックトック)」。
Tiktokといえば、”若者がダンス動画を投稿する”というイメージをもたれている方も多いのではないでしょうか。
たしかに間違いではないのですが、最近では娯楽だけではなくビジネスとして活用している方も見かけます。
まだ馴染みがない方も多いかと思いますので、今回はTiktokの魅力と今後どのような活用が見込めるかなど、ご紹介していきます。
この記事の目次
Tiktokとは?
Tiktokとは、短い動画を気軽に投稿できる動画投稿専用SNSです。
自分の趣味趣向に合った動画が流れ、興味のない動画は上にスワイプするだけで次の動画を見ることができるシンプルな操作性になっています。
また動画編集も誰でも簡単にできるため、投稿へのハードルが低いことも特徴の一つです。
Tiktokは中国のByteDance社が2016年にリリースし、日本では翌年にサービスを開始しました。
ByteDance社は元々ニュースアプリが前進となっています。ただのニュースアプリではなく、AIレコメンド機能を実装させています。独自のアルゴリズムを用いて、ユーザーの好みに合わせたニュースを集めて表示する仕組みとなり、TIktokはその仕組みを使ったアプリとなります。
動画の長さは当初15秒でしたが、その後3分まで延び、今年に入ってからは大きな仕様変更に伴い最長10分までの動画が共有できるようになりました。
利用ユーザーの年齢層
現在日本でTiktokを利用するユーザーの平均年齢は34.15歳。Tiktokが普及しはじめた当初よりも年齢層が高くなっており、10~20代の若年層だけが利用するアプリではなくなってきているようです。
また、2022年1~3月期のTiktokのユーザー一人当たりの平均月間視聴時間は、「YouTube」よりも上回ったといいます。
特にZ世代のユーザーの56.9%が1日に1時間以上Tiktokを閲覧しているようです。
動画のスピードが速いため、「ずっと見てられる」感覚になるのがTiktokです。
Tiktokの特長
続いて、Tiktokの特長となぜ今Tiktokが注目され始めているのかを見ていきます。
ダウンロード数と伸び率がどのSNSよりも著しい
Tiktokはリリース開始後たった4年で利用者数が10億人に到達しています。SNSの覇者であるFacebookでも利用者数10億人突破まで8.7年かかっており、後発のSNSであるにも関わらず急激な成長を遂げています。
日本での利用ユーザー数は2018年時点では950万人と少なめではありますが、今後も伸びていくと予想されています。
アプリのダウンロード数は2020年には30億ダウンロードを超えており、Facebookをおさえて世界一位となっています。これまで総ダウンロード数が30億を超えたアプリはFacebook社が提供する「Facebook」「Instagram」「WhatsApp」「Messenger」のみでしたが、Facebook社以外での達成は初めてとのことです。
独自のAIアルゴリズムで初心者でも幅広いユーザーにリーチする
Tiktokのアルゴリズムは他のSNSとは異なり、独自のAIアルゴリズムが備わっています。
他のSNSの場合は自分がフォローしているユーザーの投稿が主となってタイムライン(投稿一覧)に表示されますが、Tiktokの場合は視聴者の趣味趣向に合致した動画や投稿をアルゴリズムで判断し動画を表示してくれる「レコメンド(おすすめ)」機能を使った動画再生が主であり、その精度が高いのです。
ランダムで動画が流れるということはフォローをされていない視聴者にも届くかもしれないということです。
他のSNSにも同じような機能がありますが、フォロワー数やいいね・コメント数なども加味して判断されるため、新しく始めて軌道に乗るまでかなりの時間を要しますが、Tiktokの場合はフォロワー数の多さや過去にヒット動画を上げているかなどは、一切関係がありません。
フォロワーがいない状態からでも一定数のユーザーには動画を見てもらえる仕組みがあるため、始めて間もない方でも動画投稿を見てもらう可能性が高く、せっかく動画を作ったのに誰にも見られないということが起こりにくいのです。
平均視聴時間が長かったり、「いいね」の評価ボタンが多くなるなどで価値のある動画と判断された場合は、「おすすめ」フィードにより多く表示される仕組みです。
始めたばかりのユーザーにも可能性を与えてくれるような仕組みが
注目されている大きなポイントと言えるでしょう。
他のSNSとは違う、新たな情報発信方法
Tiktokは「視聴者が自分で動画を探さなくても情報を得られる」という点も大きな特徴です。
InstagramやTwitterは、情報やフォローする相手を自ら選んで取得する”プル型”の情報発信であるのに対し、Tiktokはアプリを立ち上げれば見たいものを検索しなくても勝手に動画が流れて楽しむことができることから”プッシュ型”の情報発信要素もあると言われています。
Tiktokの発信方法のおかげで、テレビを見ているときやラジオを聞いているときに偶然「この音楽いいな」「この動画気になるな」など思いがけない発見を提供してくれるのはTiktokの魅力的なポイントだと考えています。
動画サービスであるYoutubeとの違いは?
同じ動画サービスであるYouTubeとはどんな違いがあるかを見ていきます。
YouTubeの特徴
まずはYouTubeの特徴を簡単にご説明します。
YouTubeは、Tiktokのような短い動画から何時間もの長いものまで動画を投稿することができます。自ら動画を検索する”プル型”の情報発信要素が強いです。
YouTubeの大きな強みは収益の獲得を見込めることではないでしょうか。
ただ、収益を獲得するためにはある程度の認知度と視聴回数があることが条件です。
始めて間もない方が動画を配信したとしても多くの人に見てもらうまでに多くの時間を要します。
いい動画を投稿するためには動画編集の専門的な知識が必要であることや、プロのYouTuberがいる中で同じ土俵に立たなければならない厳しさがあります。
YouTubeとTiktokを比較
YouTubeとTiktokの違いを、「専門知識の必要性」「収益性」「認知のされやすさ」の3つの観点から比較していきます。
- 専門知識の必要性
YouTubeは編集ソフトやアプリを駆使しながら形にしていくのが一般的であるため、見てもらう動画を作成するためには編集技術が必要となります。Tiktokはアプリの中で編集が完結するため専門知識がない初心者の方でも簡単に動画を作成することができます。
- 収益性
Tiktokは企業案件や投げ銭、アフィリエイト等の収益性はYoutubeと類似していますが、再生回数等による収益プログラムは現在準備中の段階です。(近々明確になるかもしれません)
よって、現時点ではYoutubeのほうが収益性は高いとされています。
- 認知のされやすさ
動画の見つけてもらいやすさはTiktokのほうが認知拡大しやすいといえます。先ほどご紹介した独自のアルゴリズムは、Tiktokを始めたばかりの方が発信した動画でも多くの方に見てもらえる仕組みになっているためです。
このようにTiktokとYouTube、同じ動画サービスでも特徴が全く異なることが分かりました。
それぞれの特徴をうまく活かし、目的に合った活用をするのが望ましいと考えます。
Tiktokビジネスアカウントでより効果的なマーケティングを
Tiktokには他のSNS同様に「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」があるのをご存知でしたか?
個人アカウントは、趣味として動画を投稿したり閲覧を楽しみたい一般ユーザー向けのアカウントで、ビジネスアカウントとは、集客やマーケティングを目的とした企業などが運用するアカウントです。
ビジネスアカウントで運用していくと、個人アカウントではできないビジネスに役立つ機能を利用することができます。
ビジネスアカウントで出来ること
ビジネスアカウントで出来ることは主に以下の機能になります。
投稿動画の分析
投稿した動画1つひとつを分析できます。
主な分析内容
- 合計視聴回数
- 合計視聴時間
- トラフィックソースの種類 *1
- 視聴者の所在地
*1:トラフィックソースとは、どのような経路で動画に辿り着いたかを分析する項目を指します
インサイト分析
アカウント全体に関わる分析ができます。
主な分析内容
- 動画の視聴数
- フォロワー数の増減
- プロフィールの表示回数
- 直近7日間に投稿したコンテンツ
- 人気上昇中の動画
- フォロワーの属性(フォロワー数100人以上から利用可)
プロフィール情報の追加
プロフィール情報にURLのリンク機能が使えるようになります。
公式ホームページや他のSNSなどを貼り付けることにより他の媒体への誘導が可能になります。
動画や視聴者の分析は、動画作成・運営をしていく上で活用していきたいところです。また、他の媒体へ遷移するリンクを入れられることは、短い動画では伝えきれない魅力や詳細情報などを他の媒体を使って伝えられるきっかけにもなります。
ビジネスアカウントの設定方法はTiktokの公式サイトに掲載されています。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
Tiktok for Business 公式サイト
まとめ
ここまで、Tiktokの魅力についてお伝えしました。
ビジネスアカウントもあるくらい、Tiktokはビジネスシーンや集客でも活用されてきています。
ビギナーにとってハードルが低いことや、フォロワー数が少なくても効果が生まれやすい点は、今までSNS活用がうまくできなかった方でもTiktokで多くの視聴者に情報を届けることができるかもしれません。
若年層の利用率が比較的多いことから、若年層もターゲットにする『採用活動』関連の動画投稿などはうまくいけば効果が見込めるのではないでしょうか。
採用活動での成功事例としては「TikTokで踊っている中高年社員」というブランディングで採用にもつながり、有名になった三陽工業株式会社さんなどが挙げられます。
これまでTiktokに対して興味が湧かなかった方も、一度アプリをダウンロードしどんな動画が上がっているかを視聴してみてはいかがでしょうか。